今回は神田昌典さんの『不変のマーケティング』を読んだので、感想をまとめておきます。
いま、マーケティングって言葉自体が旬のワードになっていますが、実践できている人は少ないような気がします。特に、中小企業の経営者の方はなかなか実践できないで苦労している人が多いかもしれないですね。
この本は中小規模のビジネスの経営者が非常に実践しやすいマーケティングの本になっているので、ぜひ一読を。
神田式マーケティングの基本方針は「実践せよ」
この本は、神田昌典さんの運営しているマーケティング実践会で会員の方に送ったニュースレターの中から特に役に立つノウハウをまとめたものになっています。
ですから、この本に書かれているノウハウはすべて経営者の方が実際に行ったノウハウだけが書かれているというわけですな。
およそ200ページ以上にわたってノウハウがたくさん書かれることとなるが、基本的な方針はプロローグに書いているが、実践せよ、そしてほかの人はパクってきたときにははるか先を実践して歩んでしまえということ。経営者にとって、この方針は何よりためになるんじゃないでしょうか。
アクションを取って、実践会に加入する人は、1%にも全然、届かない。だからトップ1%だけが、どんどん1人勝ちしていくわけ。
もちろん、成功した会社のノウハウを真似してくる人は出てくるだろう。でもその場合、最初に成功した会社は、さらに、その上を行っているはずだ。だから、私としては、ノウハウが知られたからといって、あまり心配することはないと思う。
しっかりと実践することが何よりの差別化になる。わかりやすくていいじゃないですか!
とにかくわかりやすくて、実践しやすいマーケティングのノウハウ
この本では、具体的なマーケティングのノウハウや基本がクライアントの事例として落とし込まれている。これが貴重。
本を読んでいて、マーケティングの事例を知るというと、誰もが知っているような大企業の事例が多いのですが中小規模のビジネスをしている人にとっては話が大きすぎて実践できないんですよ。
使っているお金の規模もすごすぎますし、広告も電車の中吊りやテレビなどの巨大メディア前提の話もあるので、中小企業にとっては「そんなのできないわ!」みたいになるだけで、参考にならない…悲しすぎます。
そのてん、「不変のマーケティング」のノウハウは個人商店やまだ規模の小さい出来立ての会社のアナログの事例が多いので、実践しやすいのがありがたい。
わたしも片づけ生活という片付けをサポートするサービスを運営しています。具体例がピンポイントなおかげで、片づけ生活の戦略を決めるときに参考にしやすいです。
この本の価値はこの具体例のわかりやすさにこそあるといっても過言ではないでしょう。なぜならば、
- 具体的な事例だからそのまま使える
- 具体的な事例に落とし込まれているということは効果があるノウハウだということがわかる
- 重要なノウハウは繰り返される
大切なノウハウ、マーケティングの基本が繰り返し、説明されているので頭に残りやすいのがいいところ。
当たり前のように見える基本的な知識こそ価値がある
じっくりと読むとわかることは、ノウハウ自体はとっても簡単だということです。最悪、ネットで調べまくれば無料でわかるノウハウもたくさんあります。
例えば、下に書いたようなノウハウ。
購買欲求を起こさせるためにとても重要なこと……それが「お客の頭の中を読む」ということだ。それではどうやったら、人の頭の中を読めるか?
この後は、具体的な事例をもとに「お客の頭の中を読む」ことが説明され、お客様にとって魅力的な提案をすることの例が示されます。
読んでしまえば簡単。「なぁんだ、そんなことか」というレベル。
しかし、大切なのは知ることではなくて行動すること。当たり前のようなノウハウが大切だと理解して実践に落とし込むのってホントに難しいんです。
当たり前の知識。そして、すべての人に、公平に与えられていた知識。にもかかわらず、ほとんどの人は、その重要性に気づかなかった。本物のノウハウっていうのは、たいていは知ってしまうと当たり前の話。しかし、この当たり前に、価値を見出せる人が、本当に、限られるんですわ。
わたしもこのブログを運営していて、いろんなノウハウをブログや本から学んでいます。さらっと書かれているノウハウの意図を読みとり、実践に落とし込むのがめちゃくちゃ苦労するんですよ。げんに、このブログまだ全然実績が出ていませんし笑
ということで、さぁ走りだそう。走り続けよう。結果が出続けるその時まで。
まとめ
今回は「不変のマーケティング」を紹介しました。神田式感情マーケティングのノウハウがギュッと詰まった一冊。
できることから確実に始めたらいいでしょう。とくに、小規模ビジネスで今までマーケティングなんてやったことがなかった人はぜひともやったらいい。
この本で経営学としてのマーケティングを体系的に学べるわけではありません。しかし、すぐに始めることができる経営アイデアがたくさんあるので、今すぐマーケティングを実践したい人にとっては体系的に知識をいれるよりもコスパが良いです。
いま商売をしていて、いままで社長のカリスマ性と常連だけで商売をやってきて、これからしっかりと計画を立てて売り上げを上げたい、マーケティングをしたいという人はこの本から入ってまずは実践しましょう。感とカリスマの経営から意思のある経営に変わる良いきっかけになります。
もし体系的にマーケティングを学びたい方は、実践している間にアイデアの意図を考えてみるという順序がいいと思います。最悪、商売をしている人は、しっかり売り上げを上げることができたら別にマーケティングの体系的な知識を入れる必要もないですし。