今回紹介する本は非常に良著でぜひとも進めたい一冊に入ります。とにかく読んでほしい。
書きたいことは山のようにあるのですが、今回は日常の中からアイデアを見つけることの重要性についてを中心に語ります。
有名なデザイナーと漫画家による対談本
この記事でお勧めする本は『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論 (集英社新書)』という本です。
有名なデザイナーである佐藤オオキさんと、漫画「暗殺教室」の作者の松井優征の共著です。
クリエイティブの方々の仕事術ということで、アイデアを考え、形にして、お客様に届けるための方法がメインのテーマとなっています。
漫画家としての仕事の仕方、デザイナーとしての仕事の方法について理解が深まるのはもちろんのこと、どんな人でも役に立つ仕事の取り組み方が書かれています。
私は仕事の種類的にはマーケターに分類されますが、マーケターが読む本としても非常に学びの多い本でした。
日常をベースとして、変化を加える
対談している2人に共通しているスタンスは、日常の中のモノを観察してアイデアを見つけ、変化を加えていくなのです。
佐藤さん
半径10メートル以内に、いくらでもアイデアが転がっている気がします。
松井さん
わざわざ優れたものを見に出かけたり、高いお金を払わなくてもよくて、何のひねりもないCMを見て、「これをこうしたらおもしろくなるんじゃない?」とアイデアを出すためのヒントがあったりしますから。
佐藤さん
当たり前のものを当たり前に見ても、当たり前でしかないですけど、当たり前をちょっと違う角度で見ると、すごく魅力的なものに見えてくる。日常で見つかるものが公式。
自分の理想は、あくまでも日常をベースにしていて、そこに変化をつけたり、その中にある小さな感情の揺らぎなどを大事にするデザインなんですよ。
個人的には「半径10メートル以内に、いくらでもアイデアが転がっている」というフレーズが好きです。
毎日の生活の中のものを観察し、何か変化を加えることで生活が快適になる。これってビジネスの基本な気がします。ビジネスの基本は生活の中で困っていることを解決することですから。
松井さんの『暗殺教室』は学園生活という誰しもが体験した日常をベースとして、ぶっ飛んだ設定を加えて変化・面白さを加えています。
佐藤さんのデザインも日常にあるものをベースとして、糸ひねりを加える、一つ役に立つを意識してデザインしているそうですよ。
自分のことで申し訳ないですが、私がHPを運営している片づけ生活という片付けのサービスや、HP制作のアドバイスをしているオアシスというヨガのサービスも日々の生活を眺めながら工夫を加えているサービスです。
自分の毎日の生活の半径10メートル以内を丁寧に観察すると、後は自分の特徴などを合わせるだけで、面白いアイデアってたくさん出るんじゃないかなって思います。
アイデアを次々とつなげることで新しい発見が生まれる
この本を読んで、ぜひとも感じてほしいのがアイデアをつなげてどんどん新しい話題を作るプロセスです。
この本では、いろいろな話題をしゃべりながら、気が付くとアイデアをつなげて全然違う話題へと移っていきます。
例えば、
キャラクターの作り方→世界観を作る→キャラをエンディングまで考える→デザインもエンディングまで考える→デザインもキャラを立たせる→とがると欠陥があるけど、欠陥があるほうが愛される→作り手のキャラ→ブランド
と話題をつなげながら、前の話題をベースにどんどんテーマが膨らみ、アイデアがつながり、新しいものが生まれてきます。これは対談だけでなく仕事全般で言えることなのかもしれません。
日々の生活、仕事をベースとしながらもそこで得た内容を整理してつなげることで新しいアイデア、イノベーションが起こるんじゃないかなという気がするのです。
つなげる
このキーワードは意識して日々生きてみると面白い発見がありそう!
まとめ
この本はとにかく、アイデアを生み出すための生活や仕事の取り組み方をたくさん紹介してくれています。アイデアの作り方の幅がとにかくひろい。
多くのアイデアを生み出す人は毎日の生活や仕事の中で見るものを非常に多角的に眺めていることがよくわかります。
私たちも毎日見ているものをいつもと違う角度で眺める工夫をしてみると面白いですね。
[box03 title=”これだけは頭に入れて帰ってね!”]
- アイデアは毎日の生活の中にある
- 日常をベースにして工夫を加えるスタンスは大切
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[box01 title=”考えてみてね”]
- 毎日当たり前のように見ているもので工夫できる部分はないだろうか?
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