どうも!最近、革命のファンファーレを読み終わりました。あれ、面白いですよね~
西野亮廣さんは『えんとつ町のプペル』をどうやってヒットさせたのか?(『革命のファンファーレ』)
今回はマーケティングの話で「無料」ということについて考えてみます。
ビジネスでは利益を上げることが重要です。商品の価格を下げてしまうと利益が下り、価格を上げると利益も上がります。考えてみれば当たり前な気がしますね。
そんなわけで、なるべく価格を下げない、価格競争をしないで商品を売ることが大切だという話がマーケティングでは出ることがあります。
売値を1割下げれば、現金は33%減。2割下げれば現金は67%減ってしまう。つまり1割下げると、手元に残るはずの現金が3分の1減ってしまうのである。
(略)
値下げは、自分の首を絞める結果に終わるのが分かりきっている。
『不変のマーケティング』p148より
この考え方を知ると、商品の価格を下げることはよくないことのように思われます。ましてやサービスを無料で提供するなんてもってのほかだと感じるかもしれません。
しかし『革命のファンファーレ』を読んでいると、西野亮廣さんは「えんとつ町のプペル」をヒットさせるための方法として絵本の無料公開をしていたことが分かります。これには「無料にしたら儲からない」などという批判が多かったそうです。
一見、作品を無料にしたら儲からなそうですが、「えんとつ町のプペル」は無料公開をすることで売り上げが伸びたそうです。
この無料公開により、『えんとつ町のプペル』の売上げは上がり、アマゾン総合売上ランキングで再び1位に返り咲き、23~24万部で落ち着きかけていた発行部数は一気に31万部まで伸びた。
『革命のファンファーレ』p99より
無料なのに儲かるとは一体…?サービスの一部、基本的な部分を無料にすることで利益を上げるフリーミアムという考え方があるそうです。
気になったので、調べてみました。
フリーミアムとは?
フリーミアムとは、基本的なサービスを無料で提供して、特別な機能やさらなる価値のあるものを有料販売する戦略です。
今一番わかりやすいのはソーシャルゲーム(スマホゲーム)でしょうか?基本プレイは無料にして、ゲームで使うアイテムやガチャを有料にするといった感じですね。
「無料で提供して10人に1人が有料で買ってくれたらOK」という考え方ですね。有料で買ってくれる人を増やして、有料単価を増やすことができればなお良しということになるでしょう。
無料にしたら商売にならないのでは?
とはいったものの、やっぱり無料でサービスを提供して利益が出るというのは今一つピンとこないものがありますね。
「えんとつ町のプペル」の無料公開でも批判はかなりあったみたいですし。
日本中から批難の声が上がった。
「作品を無料で提供してしまうと、クリエイターにお金が落ちなくなる」
「業界が疲弊する」といった批判の声が数万件、僕の元に届いた。
『革命のファンファーレ』p98より
なんで無料で提供してお金が稼げるの?
無料にして利益が出るといえば不思議ではありますが、これはサービス入り口を無料にしてあとで利益を回収するという方針をとっているのです。
一見無料のようだが、その実、マネタイズのタイミングを後ろにズラしているだけの話
『革命のファンファーレ』p105より
サービスの入り口を無料にすることで有料のサービスよりも利用者が爆発的に増えるので結果的に有料のサービスのみを提供するよりも利益が出るという仕組みです!
お客様もサービスを提供する側もうれしい考え方です。
具体的にはどんなビジネスがあるの?
具体的な例はたくさんあります。
スーパーの試食から始まり、ソーシャルゲーム、検索エンジン、音楽のストリーミングサービス、YouTube、アプリ、本や漫画の試し読み…
無料から始まるビジネスは広がっています。よくよく考えてみると、スマホを始め今私たちがいろんなアプリやサービスを無料で使っていることからも実感できる部分がありますね。
ねとらぼの記事がとてもわかりやすいので参考にしてみたらいいでしょう。
ソーシャルゲームはなぜ「基本無料」でプレイできるのか? 課金の仕組みと国ごとの違いを解説
無料で公開するから信頼が生まれ、ビジネスになる!
今は作品やサービスを無料で公開することによって、面白いモノがきちんと伝わり、利益になる時代になってきています。
無料で多くの作品が広められるということは、無名でも実力のある作品やサービスがきちんと広がり、有名でもつまらないものは広まらないという真の実力社会になるともいえます。
今回のフリーミアムというテーマは非常に面白い話題であることが分かると思います。特に、これからビジネスでもっと自分たちのサービスや商品を広めたいという人は「無料で価値のあるものを提供する」ということを真剣に考える必要があるのは間違いありません。
フリーミアムのビジネスの具体例やアイデアをもっと掘り下げてみても面白いかな~なんて気もしています。もしかける時があったら具体例も書いてみますね!
フリーミアム、無料で価値を提供するという話題については『フリー<無料>からお金を産みだす新戦略』という本にかなり詳しく書かれているので、ぜひ読んでみるといいでしょう。
『革命のファンファーレ』は今回のフリーミアムの話題に限らず考えさせられる考え方が満載。とにかく一読の価値あり!