平成生まれと昭和生まれ、どっちが社畜なのかという問題について

今回はキャリコネの記事でソニー生命保険の社員の方の中で平成生まれの社員と昭和生まれの社員で働き方に関するアンケート結果の比較を行っていましたので、思ったことを書きます。

ズバリ、テーマは「平成生まれと昭和生まれ、どっちが社畜?」です。

平成生まれのほうが昭和生まれよりも社畜!?

サイトには以下の質問項目の結果が出ていました。

  • 理想の仕事
  • 残業が多い人は頑張っているのか
  • 勤務先のイベントに出るのか、プライベート大事にするか

んで、これらの結果が平成生まれの人のほうが、社畜寄りの回答が多かったので、キャリコネの記事では、平成埋めれの人のほうが社畜なんじゃないかという結論になっていました。

残業が多い人への印象を聞くと「頑張っている人だと思う」と回答した人は、昭和生まれ(52.5%)より平成生まれ(60.1%)の方が多かった。働き方改革を掲げ、業務の効率改善や残業時間の削減などを打ち出す企業は増えているものの、「残業が多い=頑張っている」と考えている人は少なくはない。

同じ職場で長く働くことについては、「できるならそうしたい」が平成生まれ(67.8%)、昭和生まれ(80.2%)ともに多数派となった。またステップアップのための転職については平成生まれ(32.2%)が昭和生まれ(19.8%)を上回った。

勤務先のイベントに「積極的に参加したい」か「プライベートを大切にしたい」かを聞くと、両世代ともにプライベートを大切にしたいが多い。特に昭和生まれは71.3%で、平成生まれ(61.5%)を10ポイント近く上回っている。

「「残業が多い人は頑張っている人」平成生まれの6割が回答 昭和世代よりも社畜という結果に」より

ほんとに平成生まれの人のほうが社畜なのか?

まぁ、正直この記事のタイトルを見てあおりすぎじゃね?と思ったわけです。もっというと、このアンケートで平成生まれと昭和生まれのどっちが社畜なのかってわからない気がします。

アンケートに答えている人の年代がそもそも違いますから、このアンケート結果で平成生まれの人のほうが社畜だって判断するのはどうなのかなと思ってしまいます。

アンケートを行ったPR TIMESによると、昭和生まれの人は52~59歳、平成生まれの人は20~28歳となっています。

これは正確な比較になりませんね。もし、平成生まれと昭和生まれのどちらが社畜なのかを比較するのであれば、今の20~28歳のデータと今は52~58歳の人が20代の時のデータを比較する必要があるとおもうんです。

だって、50代の人は20代の人と生活状況が違うじゃないですか。50代にもなれば引退を考える人も増えるでしょうし、家族がいる人の割合も増えます。

仕事の考え方だって年齢が30違ければ別ものでしょう。50代の時は終身雇用の考え方がメインでしょうけど、20代は転職や起業などの選択肢が広がっているんですから。

今回のアンケートだって、言ってしまえば当たり前じゃないですか?

「残業が多い=頑張っている」か?→年齢が上がれば生産性の向上が大事だと経験からわかる人が増えるから昭和生まれのほうが「頑張っている」という人も減るでしょう(まぁ、それでも6割もいるというのが驚きですが)。

同じ職場で長く働くことについて→転職の選択肢が広い平成生まれのほうが転職のことを考えている割合が多いのもそりゃそうでしょう

勤務先のイベントに「積極的に参加したい」か「プライベートを大切にしたい」か→家族がいる50代がプライベートを大切にしたいのもそりゃそうでしょう。しかも、20代の場合、勤務先のイベントが出世にかかわることもあるで方から割合が多いのも当たり前な気が…

というわけで、私が思うに、

ここらへん、データの取り扱いのプロの方、専門的な説明お願いします。

厚生労働省のデータを見る限り昭和生まれのほうが社畜じゃね?

一言でいうと、まったくもって納得できないので、本当に平成生まれの人のほうが社畜なのか検証してみることにします。

社畜かどうかの一番わかりやすい指標って勤務日数と総労働時間だと思うので、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 平成 28 年分結果速報の解説」のデータを参考に勤務日数と労働時間などを見てみましょう。

厚生労働省のデータには従業員数5人と従業員30人以上のデータがあったので、グラフを貼ってみますね。軸ラベルがないという突込みはご了承ください。めんどくさかったんです。年代を横軸に反恵右するのがうまくいきませんでした。

決して面倒なんてことはない。うん、ない。

従業員数5人以上の会社における労働時間と出勤日数

まずは、従業員5人以上の会社。平成2年からデータがありました。

こちらは総労働時間と所定内労働時間。しっかり減っていますね。平成の最初の方は昭和生まれでしょうから、50代に限らず昭和生まれの人のほうが労働時間、長いですね。

早速、昭和の人のほうが社畜なんじゃないかという話になっております。

所定外労働時間。ぶっちゃけ残業時間ですね。こちらは上下していますが、平成2年時よりは減っています。

最後、出勤日数。こちらは順調に減っていて平成28年には平成2年時よりも30日ほど勤務日数が減っております。

どのデータを見ても平成生まれの人のほうが会社で働いている時間、短いですね。どう見ても昭和生まれの人のほうが社畜じゃありませんかね?

従業員数30人以上の会社における労働時間と出勤日数

いや、もしかしたら従業員数が増えたら変わるかもしれない。ということで次は従業員30人以上のデータをどうぞ。こちらは昭和45年からデータがあるのでわかりやすい。グラフの赤い丸で囲ったところが平成元年です。

まずは、総労働時間と所定内労働時間。いうまでもなく、がっつり減っていますね。総労働時間は500時間以上減っており、所定内労働時間も400時間ほど減っていますね。

企業の努力が見えます。

所定外労働時間。こちらも従業員5人以上の会社と同じ関係性。上下しているものの、トータルで見るとしっかり減っています。

最後、出勤日数。こちらもがっつり減っています。結論、さっきと同じ。昭和生まれの人のほうが長く働いております。

最後に

平成生まれのほうが労働時間も出勤日数も減っていました。

企業努力とあとはパートタイムで働く人が増えているのが理由でしょう。にしても、労働時間や出勤日数が減っているので、データを見る分には昭和生まれの人のほうがよっぽど社畜だったんじゃないかと思うのですがどうでしょう?

結論、私は昭和生まれの人が20代の時のほうがよっぽと社畜ですし、平成生まれのほうが労働環境いいんじゃなないかと感じました。

考察をもう少し掘り下げるためには昭和と平成の正社員のみで比較したり、業種別や地域別で労働状況を比較するのが良いかもしれません。

以上、キャリコネの記事を見て思ったことをだらだら書かせてもらいました。