Facebookの顧客は企業?意外と古いFacebookの広告型ビジネスモデルを解説!

今回はSNSの覇者ともいえるFacebookのビジネスモデルである広告型のビジネスモデルについて調べつつ、広告型のビジネスモデルの問題点とこれからどんなビジネスモデルが生まれるのかを考えます。

wiredの「Facebook最大の問題、それはザッカーバーグが「革新的」ではないことだ」という記事を読んでいたら、Facebookのビジネスモデルのことを掘り下げたくなりました。(*2024年5月現在wiredの記事が非公開になっていました。)

Facebookのビジネスモデルは広告収入

Facebookのビジネスモデルは一言でいえば「広告収入」。

Instagram、Facebook、Whatsappなどいろいろなアプリを通してサービスを提供していますが、収益の軸は広告です。

すごーくシンプルな図を用意しました。

大まかな流れとしては以下のとおり。

企業が広告を掲載する

ユーザーがFacebookのアプリを利用する

アプリ上にある広告をユーザーが見る

ユーザーが広告を見た回数(インプレッション数)に応じて企業がFacebookへ料金を支払う

Facebookの広告はクリックする瞬間に料金が発生する広告(PPC広告と呼ばれています)と広告を見た回数に応じて料金が発生する広告(インプレッション広告)があります。

インプレッション広告のほうがメジャーみたいです。

話は少し変わって、実はGoogleの検索型広告も基本的なシステムは同じで、広告のクリック数に応じて企業がグーグルへ料金を支払います。

で、Facebookのサービスは収益を広告に依存しています。Facebookの利益については、『Facebook:利用者16億人突破、広告収入が売上の96%以上「これからも続く広告依存」』という記事に詳しく書かれています。

第1四半期の売上高は前年同期比52%増の53億8,200万ドルで、そのうち広告売上高は前年同期比57%増の52億100万ドルでFacebookの売上の96.6%を占めている。一方でゲームのアプリ課金手数料などの売上高は同20%減の1億8,100万ドルとますますFacebookの売上が広告依存になっている。

広告依存の状況が強まっているとのこと。しかも、モバイルが中心になっているみたいですね。

モバイル端末からのみアクセスするMAUは前年同期比54%増の8億9,400万人だった。つまり、モバイルのみでしかFacebookを利用していない人の方が多い。モバイルでの広告売上高は広告売上高全体の約82%を占めている。Facebookの利用は全世界的に見て、ほぼモバイルが中心である。

インスタとかワッツアップなどのFacebook以外のアプリの依存度が強まっているのかな?この記事だけ見ていると、Facebookやばいんじゃね?みたいな感想になりますね。

しかし、スマホ含めた広告全体の市場が伸びているので、しばらくは問題なさそうです。

好調な広告型のビジネスモデル

少々古めのデータですが、広告費の市場規模がわかる記事がありました。SSL化されていないのが気になります笑

2017年 日本の広告費(電通)

この記事を読む分には広告型のビジネスモデルは非常に好調で、今だに市場が伸びていることがわかります。

2017年の総広告費は、持続する緩やかな景気拡大に伴い、通年で前年比101.6%となった。世界経済の回復と企業収益の拡大、雇用環境の改善や円安株高など景気を後押しする状況が整う中、特にインターネット広告費の好調が全体を押し上げる結果となった。市場全体としては、さまざまな局面でデジタル・トランスフォーメーションが進み、それぞれの媒体特性を生かした統合的なコミュニケーション活動が顕著になった。

2.媒体別にみると、「新聞広告費」(前年比94.8%)、「雑誌広告費」(同91.0%)、「ラジオ広告費」(同100.4%)、「テレビメディア広告費」(同99.1%、地上波テレビと衛星メディア関連)を合計した「マスコミ四媒体広告費」は、同97.7%となった。「インターネット広告費」(同115.2%)は、特にモバイルでの運用型広告、動画広告が伸長し、広告費全体を押し上げた。「プロモーションメディア広告費」(同98.5%)は、屋外/POP/展示・映像ほかが増加した。

とくに、デジタル(PCやスマホ)の広告の市場の伸びが半端ないことになっています。以下の記事にわかりやすく書いてありますね。

インターネット広告115%っていうのはすごいな〜。てか、インターネットだけが伸びてることがよくわかる。これを見ると広告が絡むビジネスがインターネットを使わない選択肢はないということでございます。

2017年、日本のインターネット広告費は1.5兆円。総広告費の1/4に迫る

インターネット広告費(媒体費+制作費)は、特にモバイルにおける運用型広告、動画広告の拡大により4年連続での2ケタ成長を遂げた。総広告費に占める媒体構成比も23.6%と前年から2.8ポイント上昇し、全体の1/4に迫っている。

インターネット広告費

web担当者forumより インターネット広告費

でも、ブレークスルーではない

デジタル広告の市場が伸びているとはいえど、95%以上が広告収入というのは依存度高めです。高すぎます。

広告モデルは昔からあるモデルですし、プラットフォームが大きければ大きいほど強いビジネスモデルですから今のFacebookにはぴったりですね。

しかし、広告によって利益を上げるモデルは革新的ではありません。wiredの記事の抜粋を読むとよくわかります。

こだわるべきは、ザッカーバーグによる素朴だがよく検討された回答だ。「議員、わたしたちは広告を掲載しています」

この言葉には引っかかった。1930年代に、当時生まれたばかりの新聞社で働いていた大胆な編集者が口にしそうな言葉だ。「わたしたちは広告を掲載しています、議員。広告のおかげで、わたしたちは新聞を発行し続けられるのです」。しかしこれは、20億人以上の思考や行動に大きな影響を与えているメディアプラットフォームを運営する大富豪のCEOが口にする言葉とは思えない。

われわれの社会には「広告」がずいぶん前から存在してきたが、われわれは広告に対して、その存在の正当性を証明するよう求める習慣はない。このため、話し合いがそちらの方向に流れたときには、広告の擁護者たちがどうやって自らを防衛するのかに注目すると、有益なことがある。

「広告によって支えられたモデルは、唯一の合理的なモデル」。これが、しばしば現状打破こそが根本的に重要なことだとみなされている業界における、「革新の王者」による目覚ましい発言なのだろうか?

権力と金が関係してくると、人は驚くほど早く「いまとは違うものを想像する力」を失ってしまうのだ。

この議論で語られているのは、広告を収入源とするビジネスモデルのもとでは、企業の従業員一人ひとりがどれだけユーザーを重視していたとしても、ユーザーの関心に反するダウンストリームのデザインが奨励されるような組織的優先度が生じやすいということだ。

Facebook最大の問題、それはザッカーバーグが「革新的」ではないことだより

広告収入が収入源である以上、収入をくれる企業が顧客になるのでユーザーファーストとはいきません。

正直、広告型のビジネスモデルに変わるブレークスルーとも呼べるビジネスモデルは生まれないのかな?というのが正直な感想です。

他のビジネスモデルはないのか?

では、Facebookのビジネスモデルではない形で利益を生むためにはどのようにすればいいでしょうか?

クリエイターに利益が還元される広告モデル

Googleの検索型の広告はFacebookと同じビジネスモデルですが、YouTubeやグーグルアドセンスはクリエイターにも利益が還元されます。

Facebookもインスタグラマーに広告収入の一部を還元するとか出来そうですけどね。

クリエイターにもお金を還元した方がプラットフォームが盛り上がるのはYouTubeを見れば分かりますし。

サブスクリプションモデル(定額課金)

Amazonプライム、ZOZO TOWN、ネットフリックスなどが採用していますね。

要は1年で3900円とか月1000円といった、定額課金型のサービスです。

サブスクリプションモデルの場合、定額のサービスを継続してもらうために「毎月、これくらいの値段なら安い!」と思ってもらえるようにサービスを高める必要があります。

顧客との間に長期的、継続的な信頼関係がないと、仮に何かのきっかけでサブスクリプションに切り替えてもらえたとしても、長続きしません。

ZOZO定期便の真の狙い——サブスクリプションは単なる定額制サービスではないより

Facebookのサービスだとこれは難しいのかな?

デバイス本体の料金で利益を上げる

ソフトウェアが無料でデバイスが有料というビジネスモデルです。Appleは完全にこれですね。Googleもピクセルというスマホを販売しています。

最近話題のスマートスピーカーもこのビジネスモデルです。

Facebookは今のところデバイスもないですし、リアルの世界で使えるものを作っていないので難しいですね。

しかし、これからIoTデバイスを作ればいけるのかな?

手数料

ECサイトは基本的にこのビジネスモデルですね。ものをあるプラットフォームを用意する代わりに手数をもらいます。

Facebook、これ出来そうですけどね。

ショッピングの同線作って手数料をもらう。Facebookとかインスタでできると思うんですけど、良いアイデアじゃないですか?

追記

最近、インスタグラムにショッピング機能が追加されました。

Instagramショッピングとは、「Instagramの各投稿からそこに写っている商品の詳細を簡単に確認、購入できる仕組み」となるでしょう。ショッピング機能を導入すると投稿画像内の商品にURLをタグ付けできるようになるため、「Instagramで商品を認知>詳細の確認>購入」までがかなりスムーズになります。SNSの投稿から数回のアクションでスムーズに購入までたどり着けるのです。

なお、日本で公開される以前に通称で「ショップ機能」「ショップナウ」などとも呼ばれていましたが、正式には「ショッピング機能」のようです。ショッピング機能は、スマートフォンアプリからのみ利用可能で、PCからは利用できません。

ECなら導入必須!Instagramショッピング機能の概要とやり方より

ビジネスモデルのブレークスルーは現れるか?

今回はFacebookもビジネスモデルを確認しながら新しいビジネスモデルはどんなものがあるのかを考えました。

テクノロジーのブレークスルーはあるものの、ビジネスモデルのブレークスルーは案外ないものです。

これからどんなビジネスモデル、サービスが生まれるのか?ワクワクしています。