最善の決断をするためには?羽生善治『決断力』を紹介!

今回は羽生善治さんのベストセラー『決断力』を紹介します。

この本を読むかどうか悩んでいる方は参考にしていただければ幸いです。

決断力を鍛えてくれる良書!

何かを決める、何かを決断する。

生活をしていれば誰にでも、かならず決断が必要なことがあるはずです。また、決断をしたものの、なかなか最善の結果にならないということもよくあると思います。

どのようにすれば、最善とは言わないまでも状況がよくなるような決断ができるのでしょうか?

そんな問いにこの本は答えてくれると思います。

現役最強の棋士といわれる羽生さんの著書です。決断力を高め、自分の実力を高めるヒントが満載でした。

たぶん今後この本を引用しつつ言いたいことを書いていくことが多いだろうなぁを感じる一冊です。

タイトル、著者、出版社

タイトル:決断力
著者:羽生善治
出版社:角川oneテーマ21

著者のすごさを知るにはwikipediaを見ればいいでしょう。プロの将棋のことは自分は詳しくないですが、それでもタイトルの数やランキングを見れば

「ものすごく強い人」

であることは理解できます。

自分は、将棋の世界をあまり詳しく知らないのでここらへんで著者の紹介は終わりにしておきます。

大まかな内容と感想

「最善の決断を下すために大切な考え方・習慣」を5章に分けて説明しています。

成功するための最善の決断をするポイントは以下の5つに分かれていて、それぞれを目次にしているという印象を私は持ちました。

①勝機を見出して、勝利を引き寄せる
②よい決断をするために直感を用いる、直感を信じるためのマインドを身につける
③ここ一番というときに集中する
④情報の取捨選択ができるようにする
⑤継続する、学び続ける、情熱を持つ

感想の中で気に入ったフレーズを紹介します。

感想

  • 今の良い部分をあえて捨ててみる
  • 決断力を高めるために感性を磨く
  • 継続する
  • アプローチは常に単純であれ
  • 経験を良い方向に働かせるために理性も磨く
  • 自分の型、こだわりを捨てる

等々非常に多くの内容があり、その1つ1つが参考になるものばかりです。そして、これらの内容は全て、

勝負所、最も大事な場面でいかに結果を出すか

につながっていると感じました。

私たちはどんなことをしていたとしても、結果を出さなければいけない勝負所ってあると思うんです。勝負所でどうやって結果を出すか、結果を出すためにどういった努力をする必要があるか。この本を読むとすごく考えさせられます。

平常心を貫く

楽観はしない。ましてや悲観もしない。ひたすら平常心で。

プロ同士の場合はまず一気に挽回することはできない。相手の虫があって、初めて形勢は逆転する。

そのときをじっと待つ。期待せずに待つことだ。

意表を突かれることに驚いてはいけない。そんなことは日常茶飯事であって、予想通りに進むことなど皆無といっていい。

あくまで、冷静に自分のペースを守ることから手が見えてくる。

不利な鏡面でもあきらめずに、粘り強く淡々と指していくことが、勝負のツボを見出すポイントになり、逆転に必要な直観やひらめきを導き出す道筋になると私は信じている。

p17,20より一部抜粋

なかなか思い通りにいかないことは多いでしょう。そのときに自分のペースを守ることは大切にしたいですよね。

うまくいったらいったで勢いよく進めていけばいいですし、うまくいかないなら粘り強く考え続けて現状を打破を試みる。

結果が出るまで粘り強く考えるというのは結果を出すためには大切な要素かもしれませんね。

先入観を捨てる

先入観や思い込みを持っていると、「違う手もあるのではないか」「ゼロに近いことに挑戦しよう」という考えは思い浮かばない。新しい考えを試み、理解していこうという気持ちも怒らない。私は、「こんなのはあり得ない」と思うのではなくて、理解していこう、吸収していこう、試してみようという気持ちや姿勢を、これから自分自身でも大事にしていかなくてはいけない、と強く思っている。

p81より

新しい考えが浮かぶように先入観を持たないように努める、いつでも新しいことを試す心構えを持つ。わかってはいるものの意識していないとつい忘れてしまう気がします。

先入観を捨てて新しいものを入れていくことで思いもよらない発見があったり、新しいアイデアが出てくるものだということはなんとなくわかるものがありますから、先入観とは常に戦っていたいですね。

「選ぶ」より「捨てる」

これは私たちのサービスにすごく通じる部分があるなと思いながら読んでいました。

情報をいくら分類、整理しても、どこが問題かをしっかりとらえないと正しく分析できない。さらにいうなら、山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが重要なのである。

p129より

この言葉の後には生きた知識、知恵、学びを得るために意識すべきことが書かれています。それはこの本を読んでもらって…ということにしておきます。

情報を「選ぶ」・「捨てる」という概念が出ると「整理」「片づけ」という考え方とリンクします。

以前に紹介した「佐藤可士和の超整理術」でもいかに捨てるかという話は出てきていたきがします。

情報は手に入れようと思えばいくらでも手に入ります。スマホ、PC、本、新聞、テレビ、ラジオ・・・これだけあれば知りたいことはいくらでも知ることができます。

問題は自分にとって必要な情報をいかに取捨選択するかという話になります。さらにいうと、情報がいくらでも手に入る以上、より実践的な知識をいかに学ぶかということも大切な要素になるでしょう。

わかってはいるものの、なかなか自分にとって大切な情報を整理するというのは難しいことなので実際に学びながら慣れていくしかないですね。

最後に

改めて、「勝負事に勝つ・成功するというときに最善の決断をするということはものすごく大切になってくる」ということを強く意識できる本棚と感じます。

この本を読むと、よい決断をするためには、どんな考え方を身につける必要があるのか、どのようなことを習慣づける必要があるのかがわかってきます。

日頃の習慣や学習、実践から見直していくことが結果を出すための最善だという当たり前だけれども大切なことを具体的に感じ取れる一冊でした。

ぜひ読んでみてください。

今回はこれで終わりにします。

羽生善治さんの名言「将棋そのものを本質的にわかっていない」ってかっこよすぎません?