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「神・文章術」の主張とほかの文章術やデザインの本と主張が真逆だがどちらも正しかった

神・文章術書評
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「神・文章術」読了。

個人的に好きで読んでいるブログを書いている人の本だったので読みました

書くことで自分のアイデアを作り、熟成させて、自分だけの物語を書くまでのプロセスが詳細に記されていました。今の自分にとってしっくりくる一冊でした。

しかしこの本を読んでいて一番最初に感じたことは「世に出ている一般的な文章術やデザインの本と真逆の主張をしているのではないか?」ということでした。つまり、他のコンテンツ制作のノウハウが記されている本と本書では言っていることが逆であるにもかかわらずどちらの内容も「その通りだ」と思えたのです。

というのも、「神・文章術」を読み始める前にたまたま何冊かコンテンツ作りの方法を記した本を読んでいました。

まぁ、「副業ブログの始め方がわかるおすすめ本10選まとめ」なんてタイトルの記事を書いているくらいですから、「どのようにしたら良い記事が書けるのか」「どのようにしたら見やすいレイアウトの資料を作れるのか」ということに関心があるわけです。

コンテンツ作りの本では、著者によってノウハウが多少異なったり、伝えたいことの順序が異なったりはするのですが基本的には以下のようなことを伝えたいのではと感じます。

  • ・読む人のことを決める
  • ・伝えるものを明確にする
  • ・読み手が見やすいように体裁を整える(文体やデザインなど)

とにかく見る人、読む人のことを第一として良く、正しく伝える方法が記されているわけです。

一方で、「神・文章術」では「書き捨て」という行動を文章を書く上での基本としています。「書き捨て」とは、自分の考えていることを紙に書いてその後捨てるというものです。最初から捨てる前提で人の目を気にせず文章を書ききる。書き捨てを繰り返して自分の考えを作り、するとまた書きたくなるので書き捨てる・・・。そうやって書く回数を増やすことを進めています(詳細は本書を読んでほしい)。

とにかく文章を下記ることが第一

この時にしきりに人の目を気にすると文章が書けなくなるので人の目を気にせずに書き捨てろと主張しています。

真逆の主張

逆だったかもしれねぇ

かたや人の目を考えて文章を整備することを主張し、方や人の目を気にせずに書くことを勧めている。一見、矛盾しているように思えるのですが、文章を始めとしてコンテンツを作り上げるまでのプロセスを考えるとどちらも合理的なことを言っていました。

ここで一回、コンテンツを作るまでのすごく大雑把な流れを示します。

神・文章術を読んで思ったこと。文章を思いついてから書ききるまで

あるいはこんな感じ?

神・文章術を読んで思ったこと。文章を思いついてから書ききるまで

神・文章術では①を中心に説明を行っており、世に出ている本は主に②の部分を中心に説明を行っています。ですから、どちらの本も正しいのです。ただ、素人の人をメインに①に力を入れているか、ある程度モノを作りきれる素養のある人に向けて②に力を入れているかの違いなのです。

個人的には多くの人が文章を書いたり、資料をデザインすることに関して素人だと思いますので(私も素人です)、①のことを中心に解説をしてもらい、①までを自力でできるように導いてくれる本の方がありがたいと思います。そういった意味で「神・文章術」は他の文章術と比べ対象としている読者も主張も異なる点が多いのですが、刺さる点の多い本なのではないかと考えるわけです。

コンテンツを作りきるのは難しい

プロがどうかは知らないが、素人が②を意識して文章を書くというのは至難の業です。出来上がりの体裁を気にしながら書くと大抵は途中で挫折して、②の手前の①の段階で躓いてしまう。つまり、読む人のことを考えているうちに考えがまとまらずコンテンツを作りきることができないという現象が起こってしまうのです。

ソースはないが、ブログでもYouTubeでもやってみたいという意見よりも実際にコンテンツを上げている数が少ないと断言しても良いでしょう(そもそもやってみたいけどできていないことのデータなんて集めるの大変だし)。

だからこそ、まずは「書き捨て」を行うことでアイデアを作り、自分の中できちんと減価する訓練をするのがおすすめ。かき捨てを繰り返して自分の考えていることを文章で書ききる練習をするとアイデアが自分の中で熟成し、コンテンツを「作る+作りきる」ことができます。

まずは書き捨てる

コンテンツを作る、作りきる経験が増えれば自然と②のことを意識しても問題なくコンテンツを作り終えることが可能になるでしょう。そのうえで人前に見せても問題ないまたはそのコンテンツで仕事をする、お金をもらうような場面が頻発したときに②の技術、つまりコンテンツ制作の技術というものがより効果的になるのではないかと個人的には思うのです。

素人には書ききることの難しさがわからない

②のことについて本を出版している、雑誌や大手のwebメディアで記事を書いている人は①までの大変さが分かりづらいのではないでしょうか。つまり、そもそもアイデアを作る、アイデアを熟成させる、アイデアをきちんと文章として書ききるということのハードルの高さを理解できないと思うんです。

たとえば、自分たちだって、赤ん坊が大人用のコップを持つ大変さって理解できないですよね。ウェブ電通法というサイトで赤ん坊からみた大人の世界について説明している記事がありました。

いわれてみればなるほどという感じですが、普段の生活で赤ちゃんにとって大人の世界って生きづらいということを解像度高く分かるかといわれれば難しい。「わかるわー。赤ちゃんからしたらコップって持ちづらいのよー」なんてスムーズにわかる人がいればその人はめちゃくちゃしゃべれるボスベイビー顔負けの赤ちゃんか、心身ともに赤ちゃんレベルの名探偵コナンをひっくり返した悲しい大人のどちらかですね。あとは仕事や情報、体験を通して赤ちゃんのことを理解する何かしらの努力を行った人位でしょうか。

②のことを説明している著者はプロのデザイナーやライター、コンテンツ制作会社に勤めている人などその道のプロです。プロには理解できないでしょう。そもそもコンテンツを作りきる、考えていることを文章にして書き切る、こういった行為が大変なのだという素人の気持ちは。

結論。どちらも正しいけど大体は「神・文章術」を読んだ方が良い

改めて私が言いたいことに戻りますと、「神・文章術」の内容もコンテンツ制作のノウハウを記した名著の数々も主張していることは正しいのです。主張は真逆でもどちらも腑に落ちることを述べています。

多くの人は素人にもかかわらず技術的なことが書いてある本を手に取ると思います。例えば以下のようなケースです。

  • やったことのないプレゼンを頼まれてスライドのデザイン術の本を探す
  • 社内でチラシ作りを頼まれていきなりデザインの本を手に取る
  • 突然ブログを始めてほしいと頼まれてブログのノウハウが書かれた本を参考にする
  • 上司に「YouTubeとはTiktokが流行ってるから始めろ」といわれ動画制作方法の本を読み漁る

どれもうまくいかないと思います。なぜならば素人が先程の図の②に該当する完成品の質を高める本を読んでいるからです。

素人はそもそもアイデアを作ることすらできていないことが多いから素人なのです。

まずは決められた媒体でどのようなものを作ればよいのか、そもそもやれと言われた媒体でコンテンツを作るべきなのか、なぜ素人の自分に相手は頼んだのか、などを考える必要があります。その上でアイデアを作り、アクションを起こす必要があります。これらのことを考えるときには文章術の本ではなく「神・文章術」の内容がぴったり。

最後に

ここまで、既存の文章術やデザインの本と比較したときの「神・文章術」という視点でいろいろとか書かせてもらいました。ですので「神・文章術」という本の内容や魅力がどんなものなのかをこの記事だけで理解することは難しいかもしれません。

それでもこの本が書店で「文章術」や「ブログ・文章の書き方」、「コンテンツ制作の方法」などのタイトルで販売されているほかの本とは違うということが理解いただけたのではないかと思っています。

・自分の考えがまとまらない

・悩みを解決したい

・書くことが良いとは言われるものの何を書けばよいかわからないし、手が動かない

一つでも当てはまる方は一回この本を読んでみるといいかもしれません

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イチョウの木
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