【小学1年生の算数】さくらんぼ計算の足し算 | 教え方がわからない両親もこれでわかる!【10を超える足し算の計算】

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

今回は難しいというよりは親の世代の人は知らない内容です。子供たちに聞かれた時の対策としてご利用ください

ポイントと解説

ポイント

計算しやすい10のかたまりを作る

ポイントについて少し説明します。下の(1)と(2)の式ではどちらの方が計算しやすいですか?親子で一緒に考えてみましょう。

(1)10+2

(2)7+5

どちらも答えは12です。それでも(1)のほうが簡単に計算できますよね。

さくらんぼ計算は10を超えるたし算をするときに10+△の形を作ってしまおうという考え方です。

7+5をさくらんぼ計算で解いてみる

では実際にさくらんぼ計算の方法を使って7+5を計算してみましょう。

①足す数に注目

足し算の右側にある足す数に注目します。今回の計算7+5の5の方ですね。こちらに下の図のように印をつけます

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

②足される数に注目して10になる組み合わせを考える

足される数に注目します。今回は7ですね。

そしたら、7といくつを足したら10になるかを考えます。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

③10になる数を記入

今回は7+3=10になるので、3を下の図のように記入します。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

④足す数の残りを記入

3を記入したら残りの数字を記入します。今回は足す数が5なので5-3の2を下の図の緑部分に記入します。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

これで必要な個所の記入が終わりました。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

なぜさくらんぼ計算という名前なのか?

さくらんぼ計算の名前の由来は下の図を見ると分かると思います。必要な個所を記入し終えると下の図の赤い部分がさくらんぼの形となるからです。

足す数を、10+△となるよう分解しさくらんぼの形に記入する。これがさくらんぼ計算のやり方です。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

⑤10+△になったので計算をする

これで無事に10+2という計算しやすい形になりましたね。あとは計算を終わらせます。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説
[katex display=true]
\begin{aligned}
&7+5=7+(3+2)\\
&=10+2\\
&=12
\end{aligned}
[/katex]

練習問題

やり方は分かりましたか?では、2問ほど練習してみましょう。

①~②の計算を行いなさい

①8+8

②6+9

解き終わったら下の解答と解説を確認してください

解答と解説

①の解答と解説

今までやったやり方と一緒で8+8を10+6に変えて16になります。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

②の解答と解説

6+9を10+5に変えて15になります。

小学校1年生のためのさくらんぼ計算のやり方解説

追加演習

①6+5
②9+9
③7+8
④5+8
⑤4+9

追加演習の答え

①11
②18
③15
④13
⑤13

計算に慣れてきたら百ます計算のプリントなどをやってみてください。計算が速くなると思いますよ。

補足-さくらんぼ計算の考え方を様々な計算で用いる-

算数、数学全般に通じる考え方の一つに以下のようなものがあります。

結果が変わらないのであればできる限り楽をする

さくらんぼ計算の発想はこの考え方の第一歩として役に立ちます。学年が進めば7+5は特に考えなくても12と暗算ができます。しかし、10+2に変える方がミスが少なく、楽ですよね?

さくらんぼ計算の考え方をすると下の示すような計算が楽にできます。

[katex display=true]
\begin{aligned}
&79+52=79+(21+31)\\
&=100+31\\
&=131\\\\

&25×84=25×(4×21)\\
&=100×21\\
&=2100
\end{aligned}
[/katex]

もちろん、すべての計算がこのようにできるわけではありません。しかし、

工夫をすれば筆算や時間のかかる大変な計算が楽できるかもしれない

ということが理解できるだけで、「もう少し工夫ができるかもしれない」という発想が子供たちに生まれます。工夫しようという発想の積み重ねが成長につながると信じています。